気になるお客さんの家に訪問です。理学療法士さんが血圧測定、47/35でした。意識はありませんが、目を開けて下さいました。酸素吸入が始まっていて、リハビリの時ではありませんが、奥さんの希望で、理学療法士さんに更衣をお願いしていました。汗ぐっしょりで、腰が曲がった奥さん一人ではどうしょうもできません。良い理学療法士の先生です。在宅では臨機応変な対応が必要です。

一人でいろいろの決断は心細いようで、何度も同じ事聞きます。口から食べさせていいのか?水も飲めないのか?あきらかにダメであるのはことはよく分かりますが、奥さんは何も身体に入っていかない事にこれでいいのかと悩んでいます。死期が近い人、意識が無い人に食事は誤嚥させてしまいます。奥さんはその事も知っていますが、何度も繰り返し尋ねます。たぶん、自分が食事するのが申し訳ない、旦那さんの見えない所でさっと食べると話し、一人だけ食べるという罪悪感があるように感じました。そんなことないよとは言えません。そうだねとうなずきます。

そうこうするうちに、在宅医の先生が来てくださいました。心細い、何かあった時には、頭がぼーーとして考えられないと言いますが、それでも葬式が気になりパンフレット持ち相談です。亡くなる人のケアも大変ですが、その先も考えなければなりません、溜息ですね。夜も寝れず、疲労困憊です。

一人息子さんに会ってもらうよう話します。何に気を使ってるのか、3週間前に来たきり、話すことが無いので、直ぐ帰ってもらったと言います。別に親子仲が悪いわけでないのですが、親の最後だからしっかり見てもらうよう、そして孫たちにも、在宅でおじいちゃん、おばあちゃんはこうして生きて、死んでいく事みてもらうのが、情操教育になると話しました。奥さんはうなずいてはいました。

渡邊さんが頼りと奥さん半泣きです。今も相談のりますし、主人が亡くなった後もお願いと本音が出ました。この後が心配なのです。10年間つきあってきました、親戚以上です。みなこの家族の様子見てきました。息子が結婚し、産まれた孫は9歳です。満足死ってあるといいですね。