初任者研修の講義をしました。内容は「死にゆく人への援助」です。テーマは究極の話といつも考えます。受講生は、高校生や、社会人、主婦、高齢者(すみません、今70代の方がお見えですので)いろいろです。価値観も違い、このテーマの話を分かってもらうためには、受講生の状況を知る事からはじめます。アンケートをし、死についてどう考えているか、また、考えていないか聞きます。講義の目的は自分なりの死生観を持ってほしいのです。

多死の時代です。介護の仕事をする上で、避けて通れない「死」。必ずおとずれる死を考える講義です。死が近い人の傍に立った時、その場に立っておられるかです。何でもよいので、死生観があると、大丈夫と話します。経験しないと学べない現場ですが、まず、知識として学び、そこからスタートです。

アンケートの最後に聞く質問は、自分の死期が近い時、遺言は?と問います。まあ、たいがいの人は家族や周囲にありがとうですが、70歳代の受講生は、「お先に・・」と書かれてました。潔しです。これいいなぁ~と笑いがこみあげます。人はいろいろです。生きてきた時代、環境、仕事、考え方・・・、それが性格になります。人ははそれぞれ、死に方もそれぞれ、最後の凝縮した時間を過ごす、死にゆく人をケアする仕事は最高です。究極のテーマといつも向き合い、人間になります。