ケアビレッジかんのんの入居者さんが、もう無い自宅に帰ると言い張っています。言い張るどころでなく、ケンカ越し、何かを投げそうな勢いらしい・・・ということで、話に行きました。もうだいぶん落ち着いていたのですが、ここを出て行きたいという気持ちを聞きに行きました。まあ、特定の人を見たら、噛みついているようなので、お面でもかぶったら・・・と大笑いしました。

本人は真剣なのです。家があったりお金もあったり、親戚の人が協力してくれる・・・、こちらはそんなことは一切ないと知っているので、説得にかかります。認知症の人の対応は説得より納得なのです。この納得は我々が納得することです。何でこういうことを言っているのだろう、このような行動に出るのだろう・・・という疑問をもち、ああこういう気持ちがあるのでこのような行動に出るのだなと、納得すると、案外気持ちが通じて穏やかになります。

先日73歳のヘルパーさんが採用の面接に来られ、たくさんいろいろと話してくれました。その中での爆笑は「これからは認知症の時代、私は認知症の対応は得意ですよ。まずは否定しないことです。」と話してくれました。73歳の方に認知症の時代と、明言され思わずナイスと声をあげました。認知症の症状は留まりません、いつか変わっていくのです。強烈になるか、小康状態になるのか、その人を取り巻く環境次第です。今日は、認知症専門の訪問看護ステーションさんと初回の訪問をする予定です。