人性でこれ程深い話はあるでしょうか・・・。生きる事を問われました。

92歳の認知症のお母さんを介護している64歳の息子さん、母親が可愛くて仕方がないと言います。オムツ交換、食事介助・・・要介護5、全介助です。その息子さんが話してくれました。少し前に、細い道を通ろうとした時、対抗におばちゃんがいたので、息子さん道を譲るように、立ち止まって待っていたようです。おばちゃんは止まることなくすいすいと行き、通り過ぎたようです。その時、息子さん心の中で「ありがとうはないんのか?このおばはんは。」と怒りモードになったようです。そして、はっと気が付き、相手にありがとうを要求している自分に嫌気がさして落ち込んだ。と言う話をして下さいました。

介護している人間がありがとうを要求している自分だったと・・・。お聞きして、言葉見つかりませんでした。ここまで深く気が付くというか、息子さんは建設関係の仕事していましたので、想像はつくと思いますが、時には「こら・・。早よせんかい」と官公庁にはもの申す方で,一見は強面の人です。人をケアする事の究極の状態、いえ、人として、人間として、の状態ですね。

もう、自分を問うよりありません。見返りを期待して生きている自分が明らかになります。口で言う事は容易いですが、心からそう感じる瞬間の体験。24時間365日、介護。誰かの為に生きる事。結果求めず、自分がどう生きるかです。その状態になる。昨日も深い1日でした。いのちは繋がる、いのち誰もが優しく生きる時代。