息子さんですが、89歳の深い認知症のお母さんを看ています。その方と話していて、自分の存在は母親がいないとこの世に無いという考えなのです。ですから、介護を拒否したり、介護での虐待はありえないのです。自分にはそういう気持ちになる人がいることがわからないと言います。息子さんは何も無理することなく、自然です。お母さん穏やかに日々過ごしています。
数々の現場を見ています私は、すごいなあと感じますが、現代人の心がこうなっただけで、人類の太古の時代を考えると、人は人を自然に支えていただろうといきつきます。
自分自身も含めて、自分が、自分がの「が」が先立ちます。相手の身になること、相手とひとつであっただろう人間。相手の痛みは自分の痛み。みなで仲良く暮らす。相手が困ったときは手を差し伸べ、こちらがこ困れば、助けてねと言える関係。普通です。気持通ずる関係。
介護は凄いです。21世紀のハイデッカーという大哲学者の存在という域にまで達しています。自分自身の存在、相手の存在、自然、時間・・・を考えます。