東日本大震災の2年かくらいでしたが、新聞に原発にあった病院の看護師さん募集という記事を見て、現地を1泊2日で回るバスツアーとありました。自分が病院で働くとは思いませんでしたが、看護学校の教員もしているので学生には伝えられるという電話を掛けましたら、先方の業者さんからOKをもらい東京駅集合ということで行ってきました。10人くらいの看護師さんたちが参加しておられました。

まあ、福島の原発の近くに行くので、それはもう私のようなちょっと変わった人かなんか・・・、まあ普通の看護師さん達でした。原発の近くの病院では看護師の離職が凄すぎて、子どもさんがいる看護師達はもういませんでした。ある精神病院へ行った時は驚愕しました。患者さんがさっきまで寝ていたであろうというベッドなんです。直ぐに避難した様子が伺え愕然としました。患者さんが帰って来ても看護師が居ない・・・病院の講堂で話してくれた看護部長さんは疲弊され憔悴しきっていました。病気にならないで!と言ったことを覚えています。

福島原発の周りはいのししが我がもの顔で走り回っていいましたし、商店街や店は崩れ落ちていました。今は除染もすすみ、帰宅困難地域もずいぶん解消されているとは思いますが、現場を見させていただき、起こっている事の重大さを体感しました。原子力はいかんです。人の生活を奪います。この時代におこったこと直視し考えていきます。本当の慰霊ということも考えていきます。