介護の仕事は高齢であり介護状態ですので、どうしても身体が不自由であり近い死を考えます。長年の経験から、もう間もなくという方がいらっしゃいます。家族はとても大事にされています。時間の融通がきくお仕事で、少しの時間でも帰宅しケアをしているのです。以前どうしてこんなにできるのか?と尋ねた時の返事が忘れられません。「父が早く亡くなり、苦労して自分たちを育ててくれたから・・」と言いました。この気持ちに沿わなけれな人間でないですね。とっても強烈な個性の方ですが、今まで4年以上つき合って来ました。ヘルパーさんいつもありがとうございました。

唯一、問題は医師の出番をことごとく断っているのです。死亡診断書がなければ、世の中の制度は、ご本人さんが自宅で亡くなったら⇒即警察⇒司法解剖 の流れになります。こんな小さな体にメスを入れ・・・考えただけで涙です。実はこのことを避けるために豊中警察へ相談(出頭?)に行きました。馴染みの検察担当の刑事さんがいるのでこの人に相談しょうと動きました。こういう馴染みはあまりつくりたくないけども、なんでも活用です。丁度知り合いは検死中で別の方が相談に乗ってくれました。この人もいい人でした。

こういう話はいままでないと同僚に相談に行った結果、救命救急センターのドクターカーの手配や、医師がいないことで身体の状態から保護責任者遺棄致死の疑いがかけられる、なによりも解剖となり、たぶんはったりの言葉で天国へいけないというようなアドバイスをいただきました。包括支援センターへ相談も強いよ・・・とのことです。

夕方、ヘルパーの入っている時間に伺い家族と話します。4年間の思い出を話してくれました。口からわずかに飲むポカリスウェット食べるものは2~3口、身体はすっぽりと息子の膝の中に入ります。抱っこしているのです。思わず人間リクライニング椅子と言いました。母の胎内にいるとき抱かれ、母を自分の身の内に抱く・・・大事な母、話はすんなり通り新しい医師の往診を頼みます。先生よろしくね!